前例のない不確実性の時代を迎えている今、膨大な数のデバイスがエンタープライズネットワーク全体に散在しており、セキュリティの専門家が要望に応え続けるのは困難と言えるでしょう。
最近のセキュリティ関連のインシデントやランサムウエア攻撃による大規模な混乱と損害の状況を見れば、サイバー脅威活動の企業リスクに及ぼす影響が、あらゆる業界で増大していることは明らかです。IT環境とOT環境双方で、このリスクを制御し、低減することはますます難しくなっています。
クラウドでの仮想化とインターネット接続デバイスの進歩により、産業システムにかかる負荷は軽減されています。しかし一方で、これらのテクノロジーによって、新たな脆弱性やリスクも生まれています。例えば、企業内外のデータの流れは、IoTオブジェクトやスイッチ、ルーターなどのエッジデバイスによって管理されています。IT環境とOT環境双方に接しているこれらのデバイスは、OTセキュリティにおいて極めて重要です。これらが侵害を受けると、ITネットワークを完全に迂回して、OT環境に直接アクセスされる恐れが高まるのです。
セキュリティを担うリーダーは、事業の継続性を確保することと、会社全体で協力して効果的にリスクを管理することの両方が重要であることを、最高レベルの幹部や取締役に示さなければなりません