Careers
ITコンサルタントからセールス職へキャリアを変えて感じたこと
2022/10/19
Careers
2022/10/19
こんにちは。
アクセンチュアのクライアントグループでマネジャーとしてセールスを担当するKotaroです。
2015年に国内事業会社の法人営業担当からアクセンチュアに転職し、その後2021年に異動し、現在はお客様の全社レベルの変革(トランスフォーメーション)に関わる案件のセールス活動を担当しております。
本日は、ITコンサルタントとセールスでの経験について、それぞれ簡単にご紹介しようと思います。
本題に入る前に簡単な自己紹介ですが、趣味はサッカーとジムで、コロナ禍以降は新たな趣味としてゴルフを始めました。週末は、娘2人との戯れに時間を費やしています。
テクノロジー コンサルティング本部には、約6年間在籍し、ITコンサルタントとして複数の国内/グローバルプロジェクトを経験しました。テクノロジーを通じて、お客様のビジネスに貢献・価値を提供する点において、国内/グローバルプロジェクトで大きな差異はありませんが、特に印象に残っているのは大手製造業のグローバルプロジェクトになります。
こちらのプロジェクトでは世界50か国以上のお客様の人事部門やIT部門がプロジェクトに参画されていました。アクセンチュアのメンバーも約6~7割は海外オフィスのメンバーで構成されており、公用語は英語となります。言語の違いだけではなく、時差、国ごとの考え方・文化等プロジェクト推進上、必然的に注意すべき点は国内プロジェクトより多かったです。
アクセンチュアには豊富なグローバルアセットが存在しますので、グローバルプロジェクトはより活用が積極的です。特にテクノロジー領域においては、欧米諸国やインド・フィリピン等にあるテクノロジーに特化した拠点が先進技術に精通していることも多く、多様な国のメンバーと働くことで、それまで知らなかったアセットや知見に触れることができました。
得られた経験としては、言語能力の向上やアセット活用など、グローバルプロジェクトを経験して得られるスキルも多いですが、最も私が個人的に良かったと感じている点は、自分の中で当たり前だった常識が変わった点だと思っています。
上述のとおり、バックグラウンドの異なる人々が参画するプロジェクトでは、例え日本発のプロジェクトであっても、日本の当たり前を押し通してのプロジェクト成功はあり得ません。かといって、他国のことを理解している気になっただけでも不十分です。単に英語を喋る日本人としてではなく、これまで日本の常識や既成概念に縛られず、グローバル基準で物事を思考して、対等に信頼関係を築いていくことが、とても大切だと思っています。
私自身、特に英語が上手というわけではないのですが、「日本人っぽくないね」 と海外メンバーから声をかけられた際には、対等に信頼関係が築けているものと、ポジティブに捉えています。
マネジャーに昇進してからセールス活動に携わる中で、アクセンチュアを選んでいただいた理由をお客様から教えていただく機会も増え、戦略から実行までエンド・ツー・エンドのサービスを包括提供できるアクセンチュアの強みを改めて感じていました。「アクセンチュアだからこそできる」、「アクセンチュアにしかできない」 最先端の提案に最前線で携わりたいと言う想いが強くなり、2021年に自ら手を挙げて部署異動し、現在はお客様の全社レベルの変革(トランスフォーメーション)に関わる案件のセールス活動を担当しております。
アクセンチュアのセールスは、セールスといっても一般的にイメージされる営業とは異なり、定型のサービスを販売するわけでもありません。昨今はDXやサステナビリティ、環境問題やダイバーシティ、人材育成などお客様の経営層が求めるテーマも多様化しているため、お客様に必要な変化をどのように実現できるかを徹底的に検討し、世の中にある全てのサービスや製品を組み合わせ、時にはM&Aやジョイントベンチャーの設立を含めて各企業に適したスキームやソリューションの最適解を導く必要があります。
最適解を導き出すために、お客様の現状課題の深い理解はもちろんのこと、課題解決に適したソリューションやアクセンチュアの提供価値を踏まえ提案の方向性を決定しますが、この際何を成すのか (What)、何故アクセンチュアでなければならないのか (Why) のストーリーを徹底的に磨きこむ必要があります。
経験上、両社でこのストーリーにズレが生じてしまうと大義を見失い、その案件は必ず破綻してしまいます。何度も日本およびグローバルのトップマネジメントのレビューを重ねながら、WIN-WINなスキームをつくりあげることは、簡単なようで、最も難しくセールスの醍醐味を感じる点でもあります。
大型案件では、チームの立ち上げから契約締結までに6か月から1年近く掛かるものもあり、セールス・提案活動の範囲を超えた 「プロジェクトの推進と実行」 に非常に近い動きが求められます。また大型案件の性質上、外的要因やお客様の経営戦略・財務状況の変化に合わせて、柔軟にソリューションの調整が必要となる場合があります。この際、調整の内容によっては、何を成すのか (What)、何故アクセンチュアでなければならないのか (Why) の根幹のストーリーに影響することも考えられるので、期限が定められている 「プロジェクトの推進と実行」 よりも、むしろ繊細なステータス管理が必要となります。提案の時期は非常に重要な要素であり、最適なタイミングを見誤らないよう細やかなコミュニケーションを心がけています。
案件が本格化した後は、契約締結に向けてソリューションに関する専門家や品質管理・財務・人事・法務など各部門のプロフェッショナルを巻き込んでの活動が必要になりますが、現状担当している案件では、これら全体をコーディネートするような役割を担っています。社内だけでなく、お客様とのコミュニケーションにおいても複数の部門の方との合意形成が必要です。特に社内外のトップマネジメントは非常に多忙であり、予期せぬキャンセル等が発生すると全体の稟議のプロセスをパズルのように組み換えしなければなりません。そうならないように綿密に計画することが肝要ですが、発生した場合、臨機応変に動ける対応力、柔軟性も大切です。
日系企業様向けの提案でありながら、現在私が担当している案件の大半のメンバーは、海外オフィス所属 (オーストラリア、シンガポール、インド) であり、日々の業務を英語で実施しています。ITコンサルタント時代と業務内容は異なるものの、グローバルプロジェクトという意味では通ずる点も多くあり、経験を活かしつつ新たなことにチャレンジしています。
基本的には、オンラインで日々の業務をお客様とともに推進しますが、重要な議題を討議する際やチームビルディングの際には、現地訪問する場合があります。対面コミュニケーションでは、普段オンラインでは気づかなかった考え方や人となりを発見することができますし、早期課題解決や潜在的な課題発見に繋がることもあります。バックグラウンドの異なる人々と働く環境は日々刺激に溢れています。
2つの部門で業務内容は大きく変わるものの、決して変わらない点としては、やはりチームで働く助け合いの精神・文化が根付いている点だと言えます。常に新しいことにチャレンジする会社であるアクセンチュアの社員は、一人で解決できるような仕事がほとんどないことを知っており、社内コミュニケーションツールで質問すれば、ものの数分でコメントが返ってきます。私自身も過去数年前に一度だけ一緒になったメンバーとの交流も続いており、世間のイメージとは少し違うかもしれないですが、温かい・おせっかいな人が多いところは、とても気に入っているポイントです。
またアクセンチュアでは、社員を成長させる考え方として、Teachではなく、Coachという考え方があります。手取り足取り教える(=Teach) ではなく、自発的に考え・レビューを受けて修正を繰り返す(=Coach) ことで、成長加速を促します。こういった考え方の浸透が社員のエンゲージメントやモチベーションの向上に役立っているのかと思います。
アクセンチュアは、働き方の多様性に応える制度や仕組み、キャリアパス・トレーニング制度等も充実しています。私の同僚も何人も育児休業を取得していますし、私自身も社内の異動制度を利用してキャリアパスを変更し、日々新たなことにチャレンジできる安心の環境があります。当時の私の外資企業のイメージは、良い意味で覆され、今では自信をもって友人に紹介したい会社と言えます。
私のアクセンチュアでの経験が皆さんのご参考になれば幸いです。