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「女性」を理由にキャリアを諦めない。私がアクセンチュアで働き続ける理由
2022/11/10
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2022/11/10
こんにちは。
アクセンチュアのインダストリーX本部にて建設関連のお客様を支援しているマネジャーのTomomiです。
前職で化学プラント 土木設計・施工管理、途上国支援・水環境を経験した後、アクセンチュアに転職しています。2010年入社なので、10年以上在籍しているのですが、妊活したり育休取ったりしているので、実質働いているのは半分くらいでしょうか。
私の生まれは佐賀の田舎、西九州新幹線が武雄を通って長崎に行ったため本数が激減した有明海の方です。農業漁業が盛んな地方で育ったので、あまり明確なキャリア意識は持っていませんでしたが、家の前に川があってよく遊んだのもあり、水をきれいにする仕事がしたいなと思っていました。
ただ、当時は今のように環境意識が高くはなく、土木コンサルをしている叔父に「環境の仕事をしてももうからない、一生懸命やっても評価されない」と言われ、土木の道に進みました。4年間学ぶうちに、やっぱり環境の仕事を諦めたくないと思い、大学院では環境工学を専攻しました。
英語も好きだったので、英語を使って土木環境の仕事がしたいと、新卒ではプラントエンジニアリング会社に就職しました。1年目は原子力の仕事でしたが、タイの現場研修で目の前で出来上がっていく工事の面白さに惹かれ、2年目からは土木の部署に移りました。プラントの構造物を支える基礎、コンクリート・鉄骨ストラクチャ、排水管路設計などを外国人のエンジニアと共に進める仕事で面白かったのですが、建て方を理解して設計したい、もう一度建設現場に駐在したいという気持ちを強く持っていました。
ただ、当時は女性の土木エンジニアが非常に少なく、女性エンジニアが建設現場に行くということを快く思わない人もいました。このプラントはイスラム圏だから、ジャングルだからと断られ続け。最終的に行けそうな海外の現場は見つかったものの、最後の最後で現場サイドから「女性はダメ、男性がいい。」と言われ、駐在できなくなりました。
今思えば安全面や身体的な都合など、女性である私への配慮だったのかもしれませんが、性別でやりたいことが制限されるのであれば会社を変えようと、学生の頃からやりたかった途上国支援をやっている企業に転職しました。
ずっとやりたかった水の仕事で、年の半分は途上国の現場で働けるので、とても楽しかったです。ただ、楽しかった一方で、35歳ごろには子供を産みたいという思いがあり、子供を産んだ後に働けるか上司に聞いたところ、国内では仕事がないねと言われ、子供を産んだ後にやりたい仕事を続けられる目途が立たなかったので、泣く泣く転職しました。
そして入社したのが、このアクセンチュア。もともとコンサルで働くつもりは無かったのですが、当時お客様の土木図面をインドのメンバーに書いてもらう業務アウトソーシングの仕事があり、たまたまスキルが一致したので入ってみたというのが背景です。
アクセンチュアに入社して1年目は辛かったです。今のようにProject PRIDE(アクセンチュア独自の働き方改革)もなく、当時は中途も少なかったので横のつながりもなく。固定席もないから誰がどこにいるのか分からず。インド人とお客様の間に挟まれて、初めてのコンサル業務。PowerPointで資料を作成したのもほぼ初めてで、思考が構造化されていないから書き直しの連続。
ただ、うまく言えないですが、仕事が楽しいことだけではないのはどの会社も同じで、アクセンチュアに関しては社員の声にちゃんと耳を傾けてくれる、良い方向に変わろうと企業努力を続ける、女性であることに不利を感じない、やりたい事があれば仕事を作ればいい。そういう企業文化がベースにあるので、なんやかんや長くいるんだろうなと思います。
このブログの執筆を機に、なぜアクセンチュアに長く在籍しているのか改めて振り返ってみました。
アクセンチュアに長くいる理由
● 性別でやりたいことを制限されない、むしろ女性であることも大事にしてくれる(多様性を尊重する社風)
● おかしいと思うことに対して、声を上げることを後押ししてくれる、そして良くなるように常に変わり続ける
● 社員への教育を惜しまない(コンサル未経験でもやってこられた理由)
● グローバルCEOが女性であり、更にインクルージョン&ダイバーシティへの取り組みが深まったと感じる(世間では数値目標に対する批判もあるかもしれませんが、結局女性が一定数いないと女性社員は働きにくい・・・、ロールモデル必須)
● グローバル全体で発信しているサステナビリティの方針への共感
● 妊活・育児休業・時短勤務への理解・配慮があり、子供を産んだ後も働きやすい(男性の上司も育児している人が多く理解がある)
● IT企業でリモートワークや在宅勤務の先進的な職場環境がもともとあり、育児と両立しやすい
● いろんな仕事があるので、やりたい仕事を希望できる(選んでもらうために自己研鑽も欠かせないが)
前職は女性エンジニアが1割もいない男性社会だったので、会社の基盤となるカルチャーが違うように感じます。他にも建築関連会社からアクセンチュアに転職してきた女性がいますが、カルチャーが違うよねという話はよくします。
仕事の話に戻って、アクセンチュア入社初期にはお客様の高速道路の図面をインド人と一緒に書くアウトソーシングの業務をしていました。その後は人事や財務、経理、総務などのアウトソーシング業務の設計をしていました。土木・環境とは違う仕事でしたが、ビジネススクールにも通ってマネジメントを勉強し、ビジネスの基礎全般を学べたのはこの時期。お金や契約周りのルール作りを学ぶこともできました。今のクライアントワークで価値を出せているのはこの寄り道があったからかなと思います。
そして、妊活⇒一人目妊娠⇒出産⇒育児⇒復帰⇒二人目妊娠⇒出産⇒育児⇒(コロナ)⇒復帰⇒現在に至ります。(私にとっては仕事より育児の方が何倍も大変でした。言葉が通じない、休めない、食べられない、寝られない、自由が無い。)
復帰後、現在のインダストリーX本部に異動し、建設業のお客様を支援する仕事をしています。今のお客様は外国で地熱発電所を設計・施工する会社で、コスト削減を念頭に置き、業務改善しながら伴走しているところです。設計の段階から施工を考慮した上で定量的に判断できる仕組みを作るべく、オペレーションしながら自動化を進め、業務改善とコスト削減を両輪で進めています。
前職のプラント建設の知識も、アクセンチュアでの業務改善・損しないビジネススキーム作りの経験も、これまで寄り道しながら歩いてきた経験がすべてまるっと活かせる仕事だなぁと感じています。実際に海外から送られてくる施工現場の写真を見ても、定例会議で現場の人たちと話しても、工事はやっぱり楽しいです。
海外を旅することは好きなのですが(子供生まれてからパスポートは真っ白)、お寿司と温泉が無い国では生きていけないほどお風呂が好きで、その地中のマグマで温められた蒸気でタービンを回し電気が生まれる。まさか自分が今ではそんな地熱発電の仕事に関わるようになるとは思ってもいませんでしたが、地球温暖化に対する具体的な対策が求められる中、このような形で再生可能エネルギーの発電所建設に関われるのは嬉しいことだなぁと思います。
なんで地震が起こる国と起きない国があるの?という子どもの疑問に答えつつ、地球からくるあっちっちなお水で電気が生まれるんだよということを6歳に教える日々。お母さんが作った電気なんだからね、大事に使ってねと子どもに伝えています。
こんな話はごく一部で、アクセンチュアでは色んなバックグラウンドを持った人が多種多様な仕事をしています。ほんと色んな人がいるので、捕まえて話聞いてみてください。きっと、面白いですよ。