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スマートシティ/都市OS

世界が大きく変化する今日において、市民の生活を本質的に支えるスマートシティ実現のためには、持続的に市民のくらしをより豊かにしていくアプローチが重要です。アクセンチュアは、市民・行政・民間が一丸となって「市民中心のスマートシティ」を共創していくための支援をします。​

アクセンチュアが目指す「共助型」スマートシティ

アクセンチュアが目指すスマートシティによって実現する社会とは、市民を中心にデザインされた、持続可能な共助型都市です。

人口減少が進む日本において、個々の企業がすべてのサービスを自前で提供するには限界があります。この課題を解決するため、デジタルを活用し協調領域となる分野をできるだけシェアしながら、自社の得意なサービス領域にフォーカスできれば、地方都市の地元企業も効率的且つ効果的に新しいサービスを市民に提供できるようになります。

そして、便利なサービスを享受する市民が増えることで、企業も潤い、地域も活性化します。これが持続可能な共助型都市のイメージです。

市民、企業、地域の三者の間に、いわゆる”三方良し”の精神を広げていければ、日本全体が新しい豊かさを得られるのではないかと考えます。

共助モデルについて​

・対談：「新たな共助」を日本の活路に​

・レポート：新たな共助モデルの実現に向けて

アクセンチュアが目指すスマートシティとは、「市民を中心にデザインされた、持続可能な共助型都市経営の姿」です。

会津若松市の取り組み

東日本大震災から５か月後の2011年８月、アクセンチュアは福島県会津若松市に拠点を開設しました。以降、同市や会津大学、地域企業や市民との産官学民連携による震災復興・地方創生の推進役を担い、会津若松市のスマートシティ化による産業振興・雇用創出を進めています。

主役は市民であり、データやテクノロジーは地域課題を解決するためにあるという「市民オリエンテッド」なICT活用を続けてきた結果、会津ではデジタル活用や個人データ提供への理解が深まり、この取り組みは、都市づくりの視点で不可欠な8領域（エネルギー・観光・ヘルスケア・教育・農業・ものづくり・金融・交通）を網羅する、分野横断・データ駆動型のスマートシティプロジェクトへと発展しています。

そして現在、会津若松にて培ったデータを活用した新サービスの創出まちづくりのノウハウ・実績を「会津モデル」として、日本各地、そして全世界の地方自治体の発展や、先進企業のイノベーション創出を支援しています。

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都市OSベースのアーキテクチャ

共通のデータ連携基盤が整備されることにより、市民に提供するサービスの幅が広がります。また、１つのIDで複数サービスを使用できることができます。

オプトインとパーソナライズ

オプトインとは、パーソナルデータの活用に対し、本人が同意・事前承諾していることを指します。会津では、オプトイン型を採用し、サービス利用者の属性や行動履歴に合わせてパーソナライズした行政・地域情報を提供します。

幅広いサービス領域

できるだけ多くの市民が参加しやすい環境を整えるには、多様なニーズに応える必要があります。ひとりひとりが必要とするサービスは異なり、課題は複数分野にまたがっているため、多様なサービスを用意しています。

官民連携

会津モデルでは、「産学官民」の4極連携を構成しています。会津若松市民には、オプトインによるデータ共有を通じてスマートシティの形成に参画しているからです。

デジタル田園都市国家構想採択事業

食・農業、観光、決済、ヘルスケア、防災、行政の6分野でデジタルサービスの実装を行い、このうち、ヘルスケアと観光、および領域を超えた連携を可能とするデータ連携基盤について開発を進めています。

自治体間の連携を促進する「横連携型スマートシティ推進コンソーシアム」

①デジタルサービスの横展開、②都市OS機能の横展開拡張、③運用＆ビジネスモデルのノウハウ共有、④都市OS・サービス導入に向けた情報交換の４つの目的を中心として、サービス・ノウハウ・情報の交換・連携を地域間で行うことで、都市OSを導入したメリットを最大限生かした効果的な地域DXを各々の地域で推進することを目指し、「横連携型スマートシティ推進コンソーシアム」を開催しています。

10の共通ルール

  1. 市民として市民が望む社会を実現するためのサービスを考えること
  2. データはそもそも市民個人のものであるという前提の上で、オプトインを徹底すること
  3. DXによるパーソナライズを徹底すること
  4. デジタルを活用した新たな公共・ガバナンスを構築し透明性を担保すること（デジタル民主主義）
  5. サービスごとに三方良しのルールでデザインすること
  6. データやシステムは地域の共有財産とし、競争は常に付加価値で行うこと
  7. 行政単位ではなく、生活圏でデザインすること
  8. 都市OSを通じて、地域IDとAPIをベースとしたシステム連携を遵守すること
  9. デジタル（STEAM）人材を地域で育成・活躍すること
  10. 持続可能性社会（SDGs）に向けた取組を推進すること

「都市OS」とは？

会津若松市でも活用されている都市OSは、地域におけるデータの効率的な活用やサービスの効果的な連携を実現するための共通の土台です。これにより、行政や企業に点在するデータを活用することが可能となり、スマートシティにおける数々のサービスを安価で効率的に提供・利用できます。関連するデータは、自治体の壁を越え、日本全国にまたがって円滑に流通させることも可能です。

アクセンチュアが提供する都市OS兼データ連携基盤「DCP」は、国の定めるスマートシティリファレンスアーキテクチャに準拠したクラウドサービスです。同基盤は柔軟なサービス連携、ワンストップID認証、オプトインによるデータ連携・管理の機能を具備しており、スムーズで安心・安全なサービス提供・データ流通が実現できます。

メリット①IDの共通化

1つのIDで地域にて提供される複数サービス利用が可能で、当該IDで分野を跨いでパーソナライズされたサービスを提供することが可能です。

メリット② 安心安全のオプトイン

オプトインとは、パーソナルデータの活用に対し、本人が同意・事前承諾していることを指します。弊社基盤ではオプトイン型を採用しており、市民の皆様に安心感をもっていただきながら、利用者の属性や行動履歴などを活用したパーソナライズされた便利なサービスを享受いただけます。

メリット③ マルチテナント型の基盤提供

弊社では、周辺自治体や県下自治体での共同利用が可能なマルチテナント型の基盤をご提供可能です。これにより、運用費を含む費用の低減に加え、防災やイベント情報などが自治体間の垣根を超えた連携が可能となり、市民の利便性が向上します。

事例

アクセンチュアでは、会津若松市での都市OS導入を皮切りに、全国各地での都市OS導入やスマートシティ推進プロジェクトを支援しています。

目指す姿：福島県では、令和３年９月に「福島県デジタル変革（ＤＸ）基本方針」を策定し、基本理念である「デジタル技術やデータを効果的に活用し、県民一人一人が豊かさや幸せを実感できる県づくり」の実現に向け、スマートシティの取り組みを推進しており、県が全県的に共通のデータ連携基盤を整備し、県や市町村が同基盤を活用した様々なサービスを導入できる仕組みを構築することとしています。

取り組み：福島県下の会津若松市において誕生し、会津モデルとして多くの基礎自治体に展開されてきた弊社データ連携基盤及びコミュニケーションポータルをマルチテナント型に拡張して県主導で導入すると同時に、行政手続オンライン申請サービス・防災アプリという2つの県下共通サービスの提供を開始しました。

成果と展望：既存データ連携基盤・コミュニケーションポータルをマルチテナント型に拡張したことにより、県単位で導入・運用すれば、県下市町村は短期間・低コスト・低負荷でデータ連携基盤を活用できるようになりました。令和5年度から既に5市が参画済みである他、令和6年度においても多くの市町村が参画予定となっています。なお、令和6年度には市町村で抱える地域課題の解決に資する新たな接続サービスの検討も実施し、市町村拡大・サービス拡大を両輪で進めていく方針です。

目指す姿：パナソニックグループは、「生きるエネルギーがうまれる街。」をコンセプトにFujisawaサスティナブル・スマートタウン(以下、Fujisawa SST) を推進しています。藤沢市や先進的な取り組みを進めるパートナー企業とともに、住民ひとりひとりのくらし起点の街づくりを実現するため、エネルギー、モビリティ、セキュリティ、ウェルネス、コミュニティという5つの分野のインフラ構築・サービス開発に取り組んでいます。

取り組み：アクセンチュアは街開き当初からのパートナー企業としてまちのマスタープランや構想の策定に携わるほか、住民コミュニティを支える都市OS基盤タウンポータル・プラットフォームの設計支援、街で提供するタウンサービスの企画・推進といった様々な支援を行ってきました。

成果と展望：2024年のシニアレジデンスの完成をもってまちは建設期をおえ、次の10年はまちの成⾧期として産官学“民”の共創による新しいイノベーションの創出を掲げています。タウンポータルを活用したデータ連携やサービス展開を強化し、Fujisawa SST域外のコミュニティや藤沢市全体にまで波及させていくことを目指して、まちの仕組みの構築を進めています。

Fujisawa SSTの詳細はこちら
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目指す姿：経済産業省ではこれまでPHR(Personal Health Record)の利活用促進に向けた様々な事業を行ってきましたが、より多くの事業者によるPHR活用や、PHRや健康に関心のない利用者にPHRをどう認知し、活用してもらえるか等が課題としてありました。これを踏まえて、「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマとする2025年の大阪・関西万博においてヘルスケアにも大きな注目が集まる中、万博でのPHRを活用した企画展示を一通過点として、自身のオプトインのもとPHRデータを他産業でも活用できる仕組みの構築を目指しています。

取り組み：弊社都市OSのシステムアーキテクチャを援用し、PHR事業者とサービス事業者間のID/データ連携を実現させる構造を作ることを目指します。加えて、両事業者に伴走し、つなぎ合わせて提供可能となるサービス構想支援を行う予定です。

成果と展望：本取り組みでの支援は各事業者の公募から、PHRを活用したサービスユースケース検討、基盤構築及び実証までを含みます。2024年度末の支援完了に向け迅速に準備を進めています。

目指す姿：Project PLATEAU(以下、PLATEAU)は、国土交通省が様々なプレイヤーと連携して推進する、日本全国の都市デジタルツイン実現プロジェクトです。3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化のエコシステムを構築することで、まちづくりのデジタル・トランスフォーメーションを推進し、「人間中心のまちづくり」を実現するためのデジタル・インフラの役割を果たすことを目指しています。
そのため我が国初の都市デジタルツインの実装モデル「3D都市モデル」の整備・活用・オープンデータ化に取り組んでいます。

取り組み： アクセンチュアは本プロジェクトの立ち上げから参画しており、プロジェクトコンセプトの策定、持続的な発展を目指すエコシステムの形成のための中⾧期戦略の策定、プロジェクト全体のマネジメント、ユースケース開発における企画・開発マネジメントを支援しています。

成果と展望：PLATEAUは、これまでの「都市デジタルツインのポテンシャルを引き出す」ための実証/PoCフェーズから、都市デジタルツインにより社会に新たな価値をもたらす/地域の課題を解決するための実装フェーズへと段階を進め、3D都市モデルの整備・活用・オープンデータ化が自律的に発展していく「エコシステム」の構築を目指します。

Project PLATEAUの詳細はこちら
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リーダー紹介

海老原 城一

執行役員　ビジネス コンサルティング本部　サステナビリティグループ日本統括　兼　アクセンチュア・イノベーションセンター福島　センター共同統括

藤井 篤之

ビジネス コンサルティング本部　ストラテジーグループ マネジング・ディレクター

谷本 哲郎

ビジネス コンサルティング本部　コンサルティンググループ　マネジング・ディレクター

村井 遊

ビジネス コンサルティング本部　コンサルティンググループ　シニア・マネジャー

ニュース

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